冬場の土壌改良。米ぬかとえひめAI-2で有用微生物の培養とふかふかの土づくり 

米ぬか、えひめAI 土づくりの知識

こんにちは ねこの静六です。

今回は春からの園芸シーズンに向け、私が行っている微生物を利用した土づくりについて紹介したいと思います。とても簡単に有用微生物が増え、土がふかふかになるのでおススメです。

ふかふかの土づくりに使用する材料

ふかふかの土づくりに使用する材料は以下になります。

①米ぬか

米ぬか
米ぬかは無人精米所で入手しています。

米ぬかは窒素(N) 2.5%、リン酸(P) 5%、カリ(K) 1%その他、炭水化物(C)、ビタミンなどを豊富に含んでいます。有機肥料としても優秀な有機資材であるとともに微生物にとっても良質な栄養となります。

ただし、多くの農業系の情報サイトやブログでは米ぬかはぼかし肥料の材料として使用し、生の米ぬかを土壌に使用する事をあまり勧めていません。理由としては

  1. 虫が増えやすくなる
  2. 微生物の急激な増加による、酸素不足
  3. 微生物の急激な増加による、窒素飢餓
  4. 発酵による発熱で作物が傷む

といった所があげられると思います。そのため私は

虫の活動が少なく、微生物の活動もゆっくりになる冬の土壌表面に生の米ぬかを散布し、発酵させる事で対応しています。

②えひめAI-2(あいに)

えひめAI-2

えひめAI-2は無農薬や有機農法を研究したり実践されている方には有名な資材です。簡単に言ってしまうと、土壌の有用微生物である乳酸菌、酵母菌、納豆菌を培養した培養液です。

特に納豆菌(学名:バチルス・スブチルス)の仲間には灰色かび病やうどんこ病、葉かび病などの野菜の病気に対して効果のあるものが多く存在し、ボトキラーバチスタ―エコショットといったバチルス・スブチルスを利用した微生物農薬も販売されています。

500㎖のえひめAI-2を作るための材料
  1. 納豆1粒
  2. ヨーグルト25g
  3. ドライイースト 2g
  4. 白砂糖や三温糖など 25g➡私は黒糖を使っています
  5. 水道水 約 450ml➡私は30℃~40℃のぬるま湯を使っています
  6. 容器ペットボトル(500ml)

1~5の材料をペットボトルに入れてよく振り、放置します。その後、発酵が進むと炭酸ガスが発生するので、ペットボトルのキャップは必ず緩めておいてください。

30℃位に加温し続けた方が発酵は早いですが、最初にぬるま湯で作れば冬の室温でも1週間位で完成しています。完成するとパンやお酒の様な良い香りになり、pHを測ると3程度になります。

私はえひめAI-2が残り半分以下になると材料を追加で混ぜて再度発酵させます。その際に納豆やヨーグルトのメーカーを変えて色々な菌種になるようにアレンジして効果を高める試みをしています。

PH試験紙
左側の試験紙が測定後。pH3位になっています。

えひめAI-2の詳しい内容は➡愛媛県のHP「えひめAI-2」の作り方と使い方を参照してみてくださいね。


私の使っているpH試験紙です。5mの長さがあるのに数百円で購入できる所が気に入っています。土壌、農薬、液肥等のpH測定でとても活躍してくれています。

ふかふかの土づくりの手順

私が行っている手順です

  1. 土壌表面に米ぬかを散布。米ぬかの量は土壌表面全体が米ぬか色になる程度散布します。
  2. 米ぬかを撒いた土壌表面に200倍程度に希釈したえひめAI-2を散布
  3. 3週間程度放置すると、土の表面はお菓子のタルト生地の様にポロポロっとした感じとなり、空気を沢山含んだ状態になります。それを熊手や備中くわなどで土壌にすき込めば完成です。

米ぬかを撒く前の土壌表面です。
米ぬかを撒いた後の土壌表面です。土壌全体が米ぬか色になる位には散布しています。
画像の上半分がえひめAI-2を撒いた部分です。結構しっとりとする様に散布します。わかりやすいように下半分はまだ散布していません。
米ぬか土壌散布
3週間後、土表面を熊手で軽く返してみました。発酵により空気を沢山含み、ポロポロっとした良い感じになっています。これを土に混ぜ込む事で団粒構造と有用微生物を沢山含む良い土になっていきます。
微生物培養土
先ほどの土の一部を拡大した画像です。微生物が増え土の良い香りがします。
注意!

えひめAI-2は原液ではpH3と酸度が強めなので、すでに作物が植わっている場所や作物自体に散布する場合には200倍程度には希釈してから散布すると良いです(私はpH5~5.5位まで希釈して散布しています)

作物が植わっていない土壌に散布する場合、私は100倍程度と濃いめに散布しています。

今回は米ぬか発酵を利用した土壌改良を紹介しました。安価な米ぬかや微生物を利用する事で、家庭菜園レベルではありますが、コスト・環境負荷のバランスを考えた野菜作りが出来ればと思います。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

土づくりの知識
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