こんにちは ねこの静六です。
今回は野菜の根に深刻な被害をもたらす害虫、コガネムシ幼虫の特徴と、私が使用して効果が高いと感じる農薬について紹介します。私は今まで、サツマイモ、トウガラシ、ナスなど、色んな野菜でコガネムシ幼虫の破壊的な被害に悩まされてきました。
コガネムシ幼虫の特徴
分類 | 鞘翅目コガネムシ科 野菜を加害するコガネムシとしては、ヒメコガネ、マメコガネ、アオドウガネ、ドウガネブイブイ等が畑でよく見つかります。 |
被害作物 | ブルーベリー、イチゴ、サツマイモ、ジャガイモ、ダイコン、タマネギ、豆類、きゅうり、その他多くの野菜 バラ、ローズマリー、その他多くの花き類 |
形態 | 幼虫体の体長は2~3cm 頭部はあずき色、胴部は白色 |
生態 | コガネムシの幼虫体は朽ち木や腐葉土、植物の根といった有機物が大好きです。有機肥料や堆肥などを多く使用する土壌では発生が多くなります。 被害の発生時期は真冬以外ほぼ1年中で、生態サイクルは以下の様な感じです 6月:成虫体が交尾後に土中に産卵 7月:卵が羽化し幼虫体となり、8月~10月頃まで食害が急増 冬期:幼虫体で越冬 3月:再び幼虫体が食害を始める 4月:サナギとなり2~3週間後に成虫体となる |
被害 | コガネムシ幼虫に根を食害された植物は形状的に深刻なダメージを受けたり、被害が大きくなると生育不良や枯れてしまう事もあります。 上の画像は2022年にコガネムシに食害されたサツマイモです。食害された部分は味に苦みが出ますし、大きく育ちません。150日もかけて育てたサツマイモが、もしこんなのばかりだと辛いですね。 |
私がコガネムシ幼虫に対して使用している農薬
私がコガネムシ幼虫に使用している農薬はダイアジノン粒剤5です。作物によって使用時期は異なりますが、主に種まき時や植付前に使用しています。
以下の様にダイアジノン粒剤5にはコガネムシ類幼虫に使用できる登録作物がたくさんあります。
また、ダイアジノン粒剤5は私のブログで何度も登場している農薬ですが、それには以下の理由があります。
- コガネムシ類幼虫をはじめ、ネキリムシ類、キスジノミハムシ、タネバエ、ケラ、ダイコンハムシ、などの多くの土壌害虫に速効的に効果がある
- 60種以上の作物群に適用があり、幅広く使える
- 使用時期、使用方法のバリエーションが豊富
- 植物に根から吸収される事がない
- 散布された場所にいる害虫に対してのみ効果を発揮する
- 効果は大体7日程度。4日~7日で土壌中のダイアジノンは半分に減少する
効果は高いが、変に長く効きすぎない所が私は気に入っています。
ダイアジノン粒剤5の使い方については以下の過去ブログで詳しく紹介しています。興味のある方は覗いてみてくださいね。
農薬を使用しないコガネムシ幼虫対策
私は農薬の使用を最小限にする為に、コガネムシ幼虫対策として以下の事にも注意しています。
土を耕した際に見つけたコガネムシ幼虫を除去する
地味な作業ですが、冬場や作付け前に土を耕す時に見つける様にしています。ただ、実際にはこの作業だけで除去しきるのは困難です。
薬剤処理後にマルチを使用する
物理的に目視でコガネムシ幼虫を除去したり、ダイアジノン粒剤5で処理した後にマルチを張っておくことで、その後の新たなコガネムシの産卵をある程度防ぐようにしています。
しっかりと防除される方は畝のマルチだけでは無く、通路に防草シートを張ってコガネムシの侵入を予防される方もいらっしゃいます。
有機資材の過剰使用に注意
私は低コストの野菜作りを目指して、米ぬかや落ち葉などを使って有機肥料や堆肥を作り、活用しています。ですが、コガネムシ幼虫は有機質が大好き。特に未発酵の堆肥や有機肥料を土壌に沢山入れるとコガネムシの成虫体がその匂いを嗅ぎつけ、沢山集まり産卵します。私は有機資材を使いながらも適正な農薬を使用する事には抵抗は無いですが、無農薬で栽培する際には有機資材の使いすぎには特に注意が必要です。
今回はコガネムシ幼虫の特徴と私が使用している農薬について紹介しました。今後も農薬使用を最小限に抑えながらも上手に防除できる方法を研究し続けたいと思います。新しい情報をみつけましたら、随時更新紹介します。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
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