煉香(ねりこう)作りで香りの知識と力を知る

香原料 香とアロマ

こんにちは ねこの静六です。

今日は煉香について書きたいと思います。

煉香とは複数の香原料を混ぜ、蜂蜜などの蜜で固形状にしたものです。私は天然の香りが好きで良い香りのお線香を沢山集めていましたが、段々とどのような香原料で出来ているのかが気になりだしました。しかし、お線香の香原料の配合は当然企業秘密です。それでなんとか香原料について詳しくなる方法は無いかと調べた後、煉香を自分で作る事にしました。私は薬剤師という職業である事もあって楽しく調合して作っています。

市販では例えばこのような煉香の商品が売られています。

有名な煉香としては平安時代の六種薫物といわれる「梅花」「荷葉」「菊花」「落葉」「黒方」「侍従」があります。

煉香の香原料は?

主な香原料
  • 沈香(ジンコウボクの樹脂 ベトナム・インドネシアなど産地によって香りがかなり異なる)
  • 白檀(サンダルウッド)
  • 龍脳(目薬や墨汁の香付け等に使用される、すっきりしたでも懐かしい香り)
  • 丁子(クローブ)
  • 桂皮(シナモン)
  • 大茴香(ダイウイキョウ=八角)
  • 藿香(カッコウ=パチョリ)
  • 安息香(アンソクコウノキの樹脂:甘い香り)
  • 貝香(巻き貝の殻口を閉じる蓋を細かく砕いたもの)
  • 薫陸(クンロクコウ類の樹脂)
  • 甘松(オミナエシ科の全草)
  • 麝香(ジャコウ) ほとんど手に入らない
  • 炭粉(防腐剤)

など他にもいろいろあります。香原料は単独ではいい香りと感じない原料もあるが、他の香原料と混ぜる事で香りに厚みが出たり、すぐに香りが飛んでしまう龍脳の成分などをゆっくり放ってくれる作用などそれぞれに色々な役割をもっている。

煉香の作り方

先ほど挙げた様な香原料をお好みの割合で混ぜて、ハチミツ、梅蜜などで固めます。とはいっても初めてではわかりませんので基本的なレシピを載せます。

基本的なレシピ

沈香1、白檀3、龍脳0.5、丁子1、甘松1、安息香1、薫陸0.3、貝香0.3、蜜3、炭粉適量(防腐剤)の割合です。

このレシピをベースに好みで調合を変えてみたり、別の香原料を加えてみると良いと思います。

ちなみに私が色々試行錯誤して考えた好きなレシピは下記です。

ねこの静六レシピ例

沈香2、白檀2、龍脳2.5、丁子1、藿香1、桂皮1、大茴香1、貝香0.5、甘松0.3、蜜3

こちらは即香性のある龍脳の香りがスーッと最初立ってきてすぐ後に、程よい厚みのある、厳かな落ち着いた香りが立ちます。甘松はかなりきつい香りなので私は一般的なレシピよりはいつもかなり少なめに調合しています。

自分でレシピを考えて、調合し香りを聞いていくうちに香りの成分についてとても詳しくなれました。

香炉は電気香炉がおすすめ

私は正式な香炉・灰・炭団を使用して煉香を聞いていたのですが、炭に火を着、焦げないように練香を灰の中に埋めるまでの準備はそれ自体も香の楽しみの一つなのですが、手軽に楽しめるとは言えません。また火事も心配です。そんな時に御家流の香道を拡げる活動を手伝っている知り合いに、職場で初めて伽羅の香木を聞かせてもらいました。その時に電気香炉を知り、その方も自宅で楽しむときは電気香炉を事を教えてもらいました。電気香炉はスイッチ入れるだけなのでとても便利です。山田松香木店の電気香炉は充電出来て、微妙な温度調節が出来るのでおすすめです。

煉香始めてみませんか?

最初は山田松香木店で基本レシピを手軽に始められるセットを買って試していました。その後は色々と香原料単独で購入し、独自に調合して楽しんでいます。煉香を作っているときの香りに包まれて気持ちが整っていく感じがとても好きです。香りが好きな方に楽しんでいただけたら幸いです。

今日もありがとうございました。

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